竹下、酒やめたってよ
『肝硬変』と診断されたのが2018年4月。
現在から3ヶ月前。
そのときの話。
肝硬変・・・正確には『アルコール性肝硬変』だ。
僕は最初に肝硬変と医師に告げられてから
酒もタバコも完全にやめていた。
酒もタバコも、やめるのは相当辛いと思っていたが
意外とそうでもなく
簡単にやめられたのは自分でもビックリしている。
前回の記事でも書いた通り
僕には1つ大きな問題があった。
周囲に自分の病名を告げることだ。
ウィルス性ではないから伝染することはないが
そういった問題ではなく
ショックを与え、心配をかけることが物凄くきつい。
明るく伝えようと思った。
「肝硬変になっちゃったけど大丈夫だからヨロピコちゃんどぇ~っす!」
ってな感じで言えたら100点だ。
・・・今思えば0点だが。
寒すぎるからねっ!
とにかく最初は両親だ。
電車で約40分。
夜に実家に向かい、着いて中に入ると両親がリビングにいた。
父親がビールを飲んでいて、僕にもコップを持ってきて注ごうとした。
「あっ!酒やめたんだよアハハ~!」
父親は呆気にとられていた。
「やめた?・・・想定外だな」
「うん、なんか病気っていうか・・・肝硬変になっちゃいました~アハハ!」
シーン・・・・・・
「何だって・・・それも想定外だな」
父親のこの返事に「その返しが想定外だよ!」と突っ込みたかったが
母親の青ざめた表情を見ると何も言えなかった。
・アルコール性肝硬変であること
・酒とタバコは完全にやめたこと
・既に通院していて、これからは主治医と栄養士さんと共に治療していくこと
・食事療法が大事になってくること
それらを告げた。
腕組みをして考え込む父親と泣きそうになっている母親に
「大丈夫だから」と言った。
両親に嘘をついたのは何年ぶりだろう。
友人たちにも、一通り電話で告げた。
「僕ちゃんお酒の飲み過ぎで肝硬変になったなう!」
・怒る友人
・黙り込む友人
・その場で肝硬変についていろいろ調べだす友人
・取り乱す友人
様々だった。
中でも1番辛かったのは
「治るんだろ?なぁ!昔とは違うんだ!治るよな!?」
と聞かれたときだった。
「大丈夫だよ」と、ぼやかすことは出来ても
「治るよ。また一緒に飲もうな」とは流石に言えなかった。
とにかく、酒を完全にやめたということだけは強く言ったし嘘ではなかった。